東京都目黒区上目黒2丁目42-11
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予防接種(成人・小児)

予防接種とは

予防接種とは

当院は、ワクチンによる予防接種を成人向けと小児向け、それぞれ行っています。ワクチンは、感染症の原因とされる各種の細菌やウイルスの病原性を弱めたり、また、それらを無毒化したりすることでつくられます。これを体内に注入することで、抗体(病原体と結合し、それを体内から除去するように働くたんぱく分子)をつくらせ、当該感染症に罹りにくくし、また重症化を防ぎます。そのほかにも、感染症の流行を阻止する(集団免疫)という目的で行います。

成人向け予防接種について

成人を対象にした予防接種では、インフルエンザと肺炎球菌のワクチン接種を行っています。その他のワクチン接種を希望される方は、ご相談ください。

インフルエンザワクチン

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによる急性呼吸器感染症を言います。このウイルスに感染すると1~3日くらいの潜伏期間を経た後に発症し、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。併せて風邪の症状と同じように、喉の痛み、鼻水、せきなどの症状もみられます。小児の場合は、痙攣(けいれん)や中耳炎、まれに急性脳症の症状もみられます。また高齢者や基礎疾患をお持ちの方では肺炎を併発するなど、重症化する可能性もあります。

インフルエンザを予防する対策として流行前のワクチン接種があります。なおインフルエンザウイルスは毎年少しずつ性質を変える特徴があるので、異なるタイプが流行します。それに対抗するためにも、予防接種は毎年行うようにしてください。

インフルエンザワクチンは、接種してから効果が出るまでに2週間ほどかかりますが、その効果は約5ヵ月間持続します。日本であれば、例年12月~翌3月頃にインフルエンザが流行しますので、接種時期としては毎年12月中旬頃までに行うのが望ましいと思われます。インフルエンザワクチンの予防効果は50〜60%と言われ、接種したからと言ってかからないとは限りません。ただしインフルエンザにかかっても入院するリスクを減らすことができ、心臓病、糖尿病、肺の病気を持った人では重症化するのを防ぐ事が分かっており、当院でも成人に対してもインフルエンザワクチンの接種を勧めております。

肺炎球菌ワクチン

肺炎とは、ウイルスや細菌の感染やアレルギーが肺にまで入り込み、炎症を起こしている状態のことです。肺炎にかかりやすいのは、5歳未満(とくに2歳未満)の乳幼児や65歳以上の方です。5歳未満(とくに2歳未満)の乳幼児では免疫機能が未発達のため肺炎球菌に対してうまく免疫が働きません。また、65歳以上の方も見た目は元気なようでも免疫機能が低下し始めていますので、肺炎をはじめとする様々な感染症にかかりやすくなっています。元気であっても、風邪など、「ちょっとしたこと」から肺炎を発症し、急激に悪化して、最悪の場合は亡くなってしまうこともあります。肺炎は近年高齢者にどんどん増えてきている病気の一つで、日本人の死因のトップ3に入っています、高齢者の肺炎の特徴は「風邪」と似た症状がでることです。咳や微熱が長引くことで本人も周りも風邪だと勘違いして肺炎と気づきません。そのうち治るだろうと放置しているうちに重症化してしまう事があるので注意が必要です。

高齢者の肺炎の原因菌で最も多いとみられるのは、肺炎球菌(大人の肺炎の20~40%は、この菌が原因と言われます)です。日本人の高齢者のうち約3~5%の人の鼻や喉の奥に常在し、何かのきっかけで、肺炎など肺炎球菌感染症を起こす細菌で、90以上の種類があります。平成26年10月1日から高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種が始まりました。現在、高齢者が受けられる成人用肺炎球菌ワクチンには2種類あり、定期接種となっているのは23価肺炎球菌ワクチンです。 この肺炎球菌ワクチンを接種することで、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防するほか、重症化のリスクを減らします。平成27年度から平成30年度までは、該当する年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方で23価肺炎球菌ワクチンを接種した事の無い方は定期接種の対象となります。基礎疾患(心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気、喘息やCOPDなどの呼吸器の病気、糖尿病、腎臓病など)をお持ちの方は、肺炎のリスクが高く、60歳から65歳未満でも接種が受けられる場合もあります。

また、インフルエンザワクチンの接種を併せて行うと、肺炎予防の強化につながります。そのため、肺炎予防には、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの併用接種が推奨されています。

※肺炎球菌ワクチンは接種後5年以内に再接種を行うと、注射部位の痛みが強く出るケースがありますので、再接種を希望される方は、5年以上の間隔を空けてください。

*肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象外の65歳以上の方でも、全額自己負担での精算とはなりますが、接種が可能です。(過去に接種歴がある方も前回の接種から5年以上経っていれば接種が可能です。)当院にお問い合わせください。

小児の予防接種について

赤ちゃんは母体から様々な免疫を引き継いで生まれますが、その効力は成長と共に減弱していくので、数々の感染症に罹りやすくなっていきます。そのため、感染症から身を守るためにも予防接種は必要です。多くの場合、生後2ヵ月からワクチン接種が始まります。

「定期接種」と「任意接種」

なお、お子さんが受ける予防接種には、「定期接種」と「任意接種」の2種類あります。定期接種とは、国が「一定の年齢になったら受けるように努めなければいけない」(接種の勧奨)と規定しているワクチンです。とくに感染力が強く、集団での感染のリスクがある病気の予防を目的としており、一番重症化しやすい時期に接種が推奨されています。費用は公費負担ですので、対象期間に摂取すれば無料になります。なお、対象期間を過ぎた場合は、全額自己負担で実施する「任意接種」となりますのでご注意ください。

一方、任意接種は、国が定める法律外、対象年齢外の予防接種になります。ただ任意であっても、必ずしも重症化しないわけではなく、中には重症化すると命を落とす危険性の高い病気もあります。費用は基本的に自費になりますが、任意接種もできる限り受けていくことが推奨されます。

定期接種ワクチン

ワクチン 標準的接種期間 接種回数
Hibワクチン
【不活化ワクチン】
生後2ヵ月~5歳未満 1~4回(接種開始年齢によって異なります)
小児肺炎球菌ワクチン
【不活化ワクチン】
生後2ヵ月~9歳 1~4回(接種開始年齢によって異なります)
B型肝炎ワクチン
【不活化ワクチン】
生後2ヵ月~ 3回
ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ
【不活化ワクチン】
生後3ヵ月~7歳6ヵ月未満 4回
2種混合ワクチン
【不活化ワクチン】
11歳~13歳未満(標準的な接種年齢は小学6年生) 1回
水痘ワクチン
【生ワクチン】
1歳~ 2回
BCGワクチン
【生ワクチン】
生後5ヵ月~8ヵ月未満 1回
MR(麻疹・風疹混合)ワクチン
【生ワクチン】
1歳~ 2回
日本脳炎ワクチン
【不活化ワクチン】
生後6ヵ月~(標準的な初回接種年齢は3歳) 3回
ヒトパピローマウイルス
【不活化ワクチン】
中学1年生~ 3回

任意接種ワクチン

ワクチン 標準的接種期間 接種回数
ロタリックス(ロタウイルスワクチン)
【生ワクチン】
生後6週~24週 2回
ロタテック(ロタウイルスワクチン)
【生ワクチン】
生後6週~32週 3回
おたふくかぜワクチン
【生ワクチン】
1歳~ 2回
インフルエンザワクチン
【不活化ワクチン】
生後6ヵ月~小学6年生
中学生~
2回
1回

※ロタウイルスワクチンの接種前後30分は授乳ができませんので、ご注意ください。

*上記以外のワクチンについても、ご相談ください。

*0歳や1歳の時点でワクチン接種の「打ち漏らし」があったとしても、それよりも上の年齢で接種できる場合があります。「接種を受けていない」「必要な回数を終わらせていない」などのケースについては、ご相談ください。

予防接種のスケジュール管理もご相談ください

予防接種には、たくさんの種類がありますので、どのワクチンをいつまでに受ければ良いのか、戸惑ってしまう保護者の方も少なくないと思います。そこで当院では、ご希望の方には予防接種のスケジュール管理のお手伝いもいたします。お気軽にご相談ください。

「予防接種健康被害救済制度」について

予防接種は、感染症を防ぐためにとても重要なものですが、極めて稀ながら脳炎や神経障がいなど、副反応による重大な健康被害が生じるケースがあります。万が一、定期予防接種による健康被害が生じた場合は、救済給付を行うための制度があります。それが、「予防接種健康被害救済制度」です。

当該健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定した場合は、市町村により給付が行われます(第三者で構成される疾病・障害認定審査会により「因果関係」に係る審査があります)。ただし対象年齢や受ける回数・間隔を超えた場合には、その対象となりませんので、ご注意ください。

クリニック概要

診療科目
内科・糖尿病内科・内分泌内科・小児科
住所
東京都目黒区上目黒2丁目42-11
グレイス中目黒1F
アクセス
東急東横線 / 中目黒駅 徒歩7分
TEL
03-6412-8188
休診日:日曜・祝日土曜午前 9:00~13:00
診療時間
9:00〜12:00 /
15:00〜18:30 / / /